ある人から頼まれて、大阪府知事選挙のマニフェストを考える機会を得た。三日三晩、あらためて大阪のことを考えた。
僕も青春時代を関西で過ごしたものとして今の低迷ぶりは何とかしたい。実は、わずかばかりの罪滅ぼしと思って、阪大にも月一回講義に通ってもいる。
候補予定者の橋下氏は昨日すでにマニフェストを発表した。堺屋太一さんが監修しているそうだが、さすがにできは悪くない。、平時のマニフェストとしては合格点だ。子供の笑顔というコンセプトのもとに、子育て世帯の望むことを打ち出している。ただ、大阪府の財政は火の車で、そのなかで、どれだけ手厚い措置を講ぜられるかが泣き所だが、これは誰がやっても同じだから失点にはならない。
大阪府知事が真にやるべきは何か?大阪府最大の問題は倒産寸前にある財政赤字と借金だ。しかも府が粉飾をやっていて、3000億の借金隠しが明らかになりつつある。財政再建管理団体になり、総務省の管理下に入り、国からいわば破産管財人がやってくる一歩手前だ。今は平時ではなく有時なのだ。
どうすればいいのか?細かいことは色々ある。橋下氏もいくつか言っている。しかし、その程度のことでは、どうにもならない。
答えは近くにある。金融危機で銀行はどうしたか?「合併」だ。三井と住友が合併して銀行を作るなんて、三和銀行、日本興業銀行の名前がなくなるなんて誰が予想しただろうか?でも銀行はそれをやり、苦節10年堪え忍び、生き残った。百貨店もしかり、三越と伊勢丹も合併だ。
銀行だけではない。大学だって、司馬遼太郎先生の母校大阪外大は阪大と合併し、その名は消えた。
右上がりから縮み経済へと前提が変わるなか、行政とて、その例外ではありえない。地方では、市町村合併もかなり進んだ。大阪とて例外ではない。究極の行政改革。と同時に関西再浮上の起死回生策。それは「府市合併」、「大阪都」の創生だ。しかも、今回の知事選が、それに取り組める最初で最後のチャンスだ。明らかに日本の戦後行政史上の大難業となる。
最大の抵抗勢力は府議・市議である。先般、選出された大阪市長平松氏とも話し、協働しないといけない。関西の学者、財界人、法曹界を挙げての協力も必要だ。合併委員会の長は三井住友頭取の関経連会長が適任だろう。
経済建て直しも、喫緊の課題だが、鍵は、アジアの人とカネを如何に関西に呼び込むかだ。しかし、財政難の府は予算や税を使った施策は打てない。こうしたときは、ソフトパワーで何かできないか考える。
そこで僕の提案は、府立高校における中国語準必修化だ。中国語が通じる街に大阪を作り替える。中国本土からはもとより、台湾、シンガポールなど華僑資本の投資も促進される。如何に言葉が大事かは、日本企業が何故大連を進出先選びたがるのかを考えれば明らかだ。
若者の就業能力も中国語を習得することで一挙にアップできる。若年雇用増にもつながる。
もう一つ、新知事にお願いがある。私も大変にお世話になった、年末、山本たかし参議院議員がお亡くなりになった。1月12日がご葬儀だが、山本先生のライフワークだった、がん対策基本法は、先生の覚悟と我々民主グループのチームワークとイニシアティブで成立した。しかし、もう一つの先生のライフワーク「自殺防止法」は、まだ日の目をみていない。先生の地元、大阪でまず「自殺防止条令」を作ってほしい。年間3万人の方が経済苦・病苦でみずからの命を断っている。関西も深刻さに変わりはない。経済苦・病苦で自らの命を断たなくてよい「大阪」のためにあらゆる施策を講じるとの宣言をし、リーダーシップを発揮してほしい。
「自殺をなくす」。これこそ、究極の政治の仕事のはずだ。
知事選、メディアも真剣な論戦が盛り上がるよう死力を尽くしてほしい。
2007-12-31 23:22:00
