福井 盛太のBlog

閑話休題。

今日は久しぶりにゆっくりと、
自宅近辺で過ごしました。

頭の中は、今進行している雑誌の企画のこと、
「SWITCH」誌のこと、来年始まるかもしれない
某仕事のこと……などなどが去来してなかなか休まることはなかったのですが、
カラダはかなり休められた気がします。

で、今日は少し暇ネタで。

私は無類の雑誌好きなので、買った雑誌をなかなか捨てることができません。
そのため、リビングには、巨大な雑誌の山がいくつもあります。
雑誌の山の中にはけっこうな「レアもの」もあったりするのですが、
今、一番のお気に入りは、これなんです。


「Number」の創刊号。
なんだかダサイですよね(笑)。
考えられないくらいダサイ表紙。

でも、この雑誌には教えられることがあるんです。

例えば王監督のインタビュー。
「39歳11カ月 熱いスウィング」

「そういったわけで、オレが考えたのはやはり技術的な面なのさ。
自分のバッティングの勘のズレとか狂いとかそういったものがあるんじゃないかということ。
はっきりいって、756号、800号というものがあって
ちょっと身辺が騒がしくなりすぎて、それまでのオレと
あの騒ぎの中をかいくぐっていた時のオレとでは
知らず知らずのうちにそれ以前より打ち込み方が
浅くなっていたんじゃないかと思うんだよね」(文中より)

けっこうおかしくないですか?
これ、あの王さんの言葉、ですよ。

実際に王さんが自分のことを「オレ」と言うかどうかは
別として、実に実際の王さんっぽいんです。

私が王さんとお付き合いのある人、
もしくは某新聞社のホークス担当の友人カメラマン
(彼の子供は王さんが名付け親)
などに聞く限り、本当の王さんというのは、
実に性格が大らかで、豪快で、
ちょっとアバウトなところがあるそうです。

そんなニュアンスが、現在の編集者によって「整理された」
言葉よりなんかよりも、確実に伝わってくるんですね。

いまから25年も前の雑誌に、何だかインタビューの原点を教えられる感じです。

でも、最近の「Number」、
ちょっと以前のパワーがなくなったと思いませんか?
整理された言葉の並ぶ、スポーツ選手版「Junon」のようになってしまった感じ。
目次や中吊りには選手の名前だけが羅列され、
そこには「視点」を届けてくれるはずの
書き手の名前は出てこない。
ノンフィクションを読む雑誌というより、
スポーツ選手の(特定選手ファン向けの)インタビュー誌っぽいですね。

これは文藝春秋の編集者に聞いたのですが、
もともとNumber編集部というのは「島流し」(左遷)の場所だったそうです。

簡単に言うと、期待されない人が集められた
期待されない編集部だった。

だからこそ、好き勝手やれた。

スポーツの素人さんも多く、
でも、だからこそ、的はずれではあるけれど
斬新な企画が実現したのだそうです。

ところが、サッカー日本代表が
1998年サッカーW杯出場を決めたあたりから
その売り上げは激増、いつの間にか会社の
「プロフィットセンター」になっちゃった。
1編集部から「Number」局に格上げもされた。

売り上げも利益も期待されるセクションになったんですね。
でも、それ以降、内容は……。

おそらく売り上げを至上命題とされると
会社の上層部、広告主や取材対象(選手やチーム)等々
関係各方面の様々な「利害の綾」の中に入ってしまって
制約も多くなってくるんでしょうね。

制約と言っても物理的な制約もそうですが
作り手の精神的制約が大きいです。

以前の私は、初期であれば山際淳司さんや沢木耕太郎さん、
佐瀬稔さん、最近であれば金子達仁さんなどが
あのゲームをどう見たのか。そこで実際何があったのか……を
読むことが楽しみでした。

だけど今は選手の声が主体で「視点」は二の次ですものね。

まあ、これは好みが分かれるところでしょうが、
今後のNumberには、
以前のような「切れ味」の復活を期待しています。

次は写真集。


これ、最近人生のまとめに入ったかのように
感じられるBRUCE WEBERの写真集「BLOOD SWEAT AND TEARES」(左)
と「O LIO DE JANEIRO」(右)。
最初のが新刊で、後者は20年前のものです。

BRUCE WEBERの写真集はいくつか所有しているのですが
やはり自分の中では「O LIO DE JANEIRO」が一番ですね。
ブラジルの躍動感、生命力が誌面一杯に溢れている。

これ、日本では8万円〜10万円で売られていた頃に
N.Y.のダウンタウンで200ドルくらいで購入したんです。
その意味でも思い出の一冊です。

それと、最近仕事をしている岩根愛さんの写真が掲載された「YOUNG TREE PRESS」




いいですね〜。かなり良い感じ。
凄い好みです。
実はこの「YOUNG TREE」、読んで字のごとく
発行には写真家の若木信吾さんが関わっています。
いわゆる写真家の視点で何気ない日常を描いた
ドキュメンタリーマガジン。
私は若木信吾さんとも仕事で、プライベートでと
何度かご一緒しているのですが、彼の作品も大好きなんですよ。
で、実は彼も高橋恭司さん好きなんですよね。
(彼の紹介で、恭司さんからオリジナルプリントを
購入したこともあります)

そして、岩根さんも高橋恭司さん好き。

私も、そう。

これも何かの縁だと思います。

恭司さん、ありがとうございます。

そういえば、食不毛の地、下北沢に
美味しい韓国料理屋を発見しました。
韓国家庭料理「チェゴヤ」です。


一気に食べました。


では、おやすみなさい。

2005-11-27 23:13:00

PROFILE

福井 盛太

福井 盛太

SPBS CEO/総合PD/ 編集責任者

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