
読みました。
一部重複部分など、
構成面で「?」というところもありましたが
凄く面白かった。
直接、もしくは間接的に知っている人が
出ているということもありますが、
かなりの部分を具体的に、固有名称も挙げて
描いている点がいいですね。
(それにしても、秋元康さんが堀江さんから
150万株のストックオプションを貰っていたというのは驚きました。
秋元さんのイメージ、大丈夫かな?)
これ、以前、読売新聞社が出した「山一証券」の本のように、
きっと何らかの賞を受賞すると思います。
こういう本は、フリーランスのジャーナリストや
ライターでは作れないです。
「朝日新聞」という大組織の後ろ盾があるからこその、
クオリティでしょう。
つまり、
・取材費を会社が負担できる。
・場合によっては人海戦術的取材ができる。
(同時並行的に複数の記者が取材できる)
・記者の毎月の収入が保証されている。
(給料収入があるので、仕事に集中できる)
・記者は、本の売り上げを気にしなくて良い。
ということ。
基本的にノンフィクションは取材費などでお金がかかる割に
あまり売れないですから、出版社も出したがらないし、
フリーランスとしても気が引ける部分が多いんです、実際。
(単行本を出したモノの、取材費は持ち出しで赤字というライターさんもいます)
あっ、でも誤解しないで下さい。
すべてはこの本の筆者の大鹿さんの筆力、取材力が
あってのことです。
それがなければ「組織の後ろ盾」があっても意味がないですから。
大新聞社には、こういう本、どんどん出していって欲しいです。
この本を読んで、「ライブドア事件」のアウトラインが
よく分かりましたし、堀江さんの位置づけもよく見えました。
・ライブドア事件は規制緩和が進んだ新自由主義の行き過ぎを是正するために起きた
「国策捜査」であること。
・堀江さんは、経営実務を宮内亮治らに丸投げしていたこと。
(実際のところ、知らないビジネススキームもあった)
・表舞台に登場していたのは堀江さんらであったが、
実際の主役は村上ファンドであり、外資系投資ファンド、
証券会社、金融機関たちであったということ。
・検察は強制捜査をした手前、「堀江主犯」に固執しているということ。
・堀江さんは「検察の描くストーリー」と「自らが描くストーリー」が
かみ合わないから「否認」し続けているのだということ。
(堀江さんは真っ白ではないが、真っ黒でもない)
・海外口座への資金隠匿による脱税疑惑、暴力団との関係説などは
検察やライブドア社員のリークに頼ったマスコミの暴走で、
実際の証拠類は出てこなかったこと。
基本的にビジネスというか、ファイナンスの知識がないと
しんどい部分もあると思いますが、
この事件に興味を抱いている人にはオススメです。
本日のおまけ。
打ち合わせ中の千葉くん(=フォトグラファー)。
2006-05-03 17:45:00
