SHIBUYA BOOKSELLERSのBlog

【SPBS Daily Recommend 『疲れすぎて眠れぬ夜のために』 内田樹 角川書店】


日々の生活に疲れているみなさま。もしかして、頭や心がこってはいませんか。
本書『疲れすぎて眠れぬ夜のために』を読んで、現代の知の巨人である内田樹先生の大きな手の上で転がされつつ、気持ちよくすっきりしてみてはいかがでしょう。




本書は5章構成。それぞれのテーマは、「利己」、「働くこと」、「身体」、「アイデンティティ」、「家族」。誰もが少しは気にする問題をはらむキーワードが並びます。

たとえば「家族」については、「愛情だけで結ばれた共同体=家族」という幻想に警鐘が鳴らされます。なぜなら、「愛情」がなくなったとたん、その血縁集団は「家族」とは呼ばれなくなるから。現行の制度には、たしかに問題点もある。しかし、ある種の妥当性も認めなければならない。「結婚」という社会的制度の価値は、たしかに存在する。

こんな風に、現代人の多くが悩んでいそうなテーマに、内田先生は、あくまでクールに切り込みます。しかも、語り下ろし原稿だからか、とにかくすっと話が頭の中に入ってくる。

いかなる話題が飛んできても、まるで千手観音かなにかのようにすばやくキャッチし、鮮やかな答えを投げ返す内田先生の知的体力にはため息をもらすばかりです。

私を安眠に導いたのは、このひとこと。
「君たちにはほとんど無限の可能性がある。でも、可能性はそれほど無限ではない」。

一人の人間ができる「がんばり」には、精神的にも、肉体的にも、限界がある。それをわかっていない現代人は多すぎる。そう、内田先生はおっしゃいます。自分の可能性を伸ばしたいのなら、それが有限であることを理解し、自分をかわいがってやることがいちばんだ。これ、皆が見ようとしないものの、真実をついていると思うのです。

朗らかに楽になれる、しかも知的な読書体験を、ぜひ。





担当:内山

※ご購入は


2012-02-26 13:16:00

【SPBS Daily Recommend】『junk sweets』 アラキミドリ/ホンマタカシ アスペクト 【古書】



She bakes cakes
instead of keeping a diary.
That is her important,
yet simple
rite for sentimentality.

彼女は
日記をつける
かわりに
ケーキを焼く。
それは
彼女の
大切でささやかな
感傷のための
儀式である。

(本文より)


本日ご紹介するのは、アラキミドリ『JUNK SWEETS』です。
アーティスト・アラキミドリが雑誌『CUTIE』で連載していた「おかしなおかし〜JUNK SWEETS〜」をまとめた一冊。撮影はホンマタカシです。

食べることを目的としない、感情の吐きどころとしての創作活動。
美しく、でもどこか毒々しい。

日用品をテーマにしながらも、食材という脆く、崩れやすく、非永久的な材料で創作されるケーキには、可愛らしさだけではなくグロテスクな一面も垣間見せます。
食べることも見ることも壊すことも潰すことも自分しだい、な感覚は、見る者をどこか強く、どこか弱々しくさせる不思議な作品集。
その色彩、構図、アイディアにおいて乙女心をくすぐるにパーフェクトな完成度になっています。





見るもよし、作るもよし(レシピつき!)、の素敵な一冊。
現在は絶版のため、古書でのお取り扱いとなります。
この機会にぜひ、ご覧ください。



担当:勝部


※ご購入はこちらからどうぞ。


2012-02-25 14:12:00

【SPBS Daily Recommend】『HUgE N.90 APRIL2012 (2012年4月号)』 講談社


ReBORN  ――― モード、蘇生せよ



ワクワクして待っていた方も多いのではないでしょうか。
『HUgE』リニューアル第1号、全240ページのSPECIAL FASHION ISSUE.本日発売です!

テリー・リチャードソン撮影の表紙からして既にカッコいい!

元々、他のファッション誌とは一線を画し、本屋のファッション誌コーナーでも圧倒的な存在感を放っていた『HUgE』ですが、今回のリニューアルにおいてサイズも大きくなり、ボリュームも増大し、この雑誌から世の中に勝負していくんだ、ファッションを面白くしていくんだという気概を感じられる内容となっています。






ご覧の通り、モノクロの写真もあれば、ブレている写真もあり、決して服がよく見える写真ではないですが、でも良いのです。このモノクロあるいはピンボケの誌面がすごくカッコいいし、結果としてファッションをよりカッコよく見せているからです。

『HUgE』の基本姿勢は「日本で一番カッコいい雑誌を作る」こと。
カッコいいとは何か?その基準は曖昧で人それぞれだと思いますが、まるでひとつの作品のような、このファッション誌の中に、そのひとつの答えがあります。
是非、ご覧ください!とにかくカッコいいです!!


担当:加藤

※ご購入はこちらからどうぞ。



2012-02-24 14:10:00

PROFILE

BOOKSELLERS

SHIBUYA BOOKSELLERS

2008年1月オープン。
書棚には、文学・ノンフィクション・エッセイ・詩集などから、写真集・アートブックまで、一点一点セレクトされた本が、新刊・古書問わず並んでいる。入って右奥の書斎コーナーでは、定期的に独自の切り口でブックフェアを開催。その他、SHIBUYA PUBLISHING刊行のオリジナル出版物は常時全タイトル揃い、店頭にて購入することができる。また月に3~4回、SPBSラボと呼ばれるトークショーを行っている。

CALENDAR

前月2012年02月翌月



1234
567891011
12131415161718
19202122232425
26272829


SEARCH KEYWORDS