「平和」と聞いて、なにを思い浮かべますか。
SPBSのガラス戸を入ってすぐ右を見ると、古典がざくざく置いてあります。その中から本日ご紹介するのは、『永遠平和のために』(イマヌエル・カント 著/岩波書店)。
本書は18世紀ドイツの哲学者カントによって書かれた、世界平和への道筋を示す書。人類がめざすべき最高の目標を「永遠平和」とし、そのために何をなすべきかをやさしい口調で描き出します。
この本の魅力は、そこに普遍的な主張を含んでおり、それが空想に終わっていないところです。書かれた当時も現代も、各地で紛争は起き、現実に人が苦しんでいる。国家の政治体制や国同士の協力のしかた、それを構成する個人の生きかたなど、書かれて200年たったいまでも多いにうなずける記述で埋め尽くされています(実際に、国連のアイデアは本書によるものです)。
「平和ボケ」などと言われる日本ですが(文字通り、有難いことです…)、世界平和のために積極的な役割を果たせているのでしょうか、と聞かれると、答えに詰まってしまう…。その原因が何なのか、そもそも「世界平和」なんて大それたものに個人ができることはあるのか…。ふだんはしないような思考を呼び起こしてくれる体験は、まさに古典の力によるものといえるのではないでしょうか。
たったの100ページ、そして500円。何時間かまとまった時間のとれるときに、静かな部屋や喫茶店でじっくり読みたい本です。
担当:内山
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2012-01-29 13:18:00


