柴田 隆寛のBlog

写真という音楽が鳴り続けますように。



“苦痛や恐れで生きてるんじゃないはずだ
お前なら何処にでも行けるのに
何でそこにいるんだ?
来いよ、みんなで分かち合おうぜ
俺たちはみんな輝いている
月のように、星のように、太陽のようにね・・・
俺たちはみんな輝いている
さぁみんな、来いよ”

これは、1970年2月6日にリリースされた
ジョン・レノン&オノ・ヨーコ率いる
プラスティック・オノ・バンドのシングル
“Instant Karma”(インスタントカーマ)の一節だ。

この曲は1月27日に録音(ジョンが朝に作詞作曲をし、
夜には録音・ミックスダウン)され、
わずか10日間でリリースされた文字通り、
即興で作られたインスタントな曲だけれど、
その音楽は40年経った今も変わらず、
今日も世界のどこかで誰かが聴いている。

なぜ、写真が好きなんだろう?
今も自分の中でその答えは出せていないけど、
たぶん、きっとそういうことなんだと思う。





今週の土曜日から、ヒステリックグラマー渋谷店で
HUGEの写真展『instant KARMA』が始まる。
まずは、今回のエキシビションに賛同して下さった
親愛なる写真家とスタッフの方々に心から感謝を!

それから、これは個人的な気持ちなんだけれど、
できるだけスープが冷めずに、
その温度がギュッと伝わりますように。
そして、ジョンの曲が何百回、何枚回と繰り返し、
ラジオや車の中でかけられてきたように、
会場に足を運んでくれた人たちの心の中で、
彼らの写真がいつまでも重低音みたいに鳴り続けますように。

〜info~
展覧会 instant KARMA
会期 2010年12月4日(土)~19日(日)
会場 HYSTERIC GLAMOUR渋谷店
東京都渋谷区神宮前6-23-2 1F
開場時間 11:00~20:00(年中無休・入場無料)
連絡先 03-3409-7227(shop) 03-3478-8471(info)

■参加アーティスト
森山大道
荒木経惟
ジャック・ピアソン
マーク・ボスウィック
七種諭
エド・テンプルトン
ハーモニー・コリン
戎康友
WATARU

















2010-12-01 03:39:00

若木信吾写真ワークショップのその後。




去る8月22日、約半年間に及ぶ若木信吾写真ワークショップが終了した。プロ、プロ志望、そしてアマチュアコース。それぞれ参加した理由も目的も違うけど、写真が好きという気持ちは、みんな同じ。腕もキャリアもカンケーない。そんな空気がいつも場に流れていたから、隔週の日曜日が本当に待ち遠しかった。

参加してくれた編集者の川勝正幸さんが冗談まじりに「これからは、自分のプロフィールには2010年、写真家・若木信吾氏に師事と書き、飲み屋では若木師匠の42番目の弟子とうそぶくことができます」と、twitterでメッセージをくれたけど、自分も「期間限定で写真家・若木信吾氏のアシスタントを務める」と書かせていただけるのは、本当に光栄なことw。

でも、何よりもうれしかったのは、月並みな言い方だけど、やっぱり出会い。受講生の方たちは、やはり写真を撮る人たちだからか、他者との居心地のいい関係性の結び方を知っていて、語彙のない自分は「みんな本当にいい人」と、ずいぶん安っぽい言い方でしか、みんなのことを表現できなかったけど、本当に言いたかったのは質感というか、人としての粒子感。クリアな4×5でも、ザラッとした35ミリでもなく、なんつーか、ポラロイドみたい。ポラを両手でこすってあっためて、やがてボウッと画像が出てくるあの感じ。みんなしゃべれば、しゃべるほど面白くって、ほんと味わい深い。

そんな人たちだから、ワークショップは終わったけど、これからはコミュニティとして継続していけそうな気がしてて、それが何よりうれしい。というわけで、今週土曜日は早速課外活動! 八ヶ岳のギャラリートラックスで始まる信吾さん&プロコースの写真家5人による写真展『中間報告』のオープニングに併せて、バスツアーを敢行することに。みなさん、おやつは500円までですよ。もちろん、一般の方々も大歓迎! ビールの一杯ぐらいは、おごらせて頂きます!





『中間報告』
若木信吾×SPBS写真ワークショップ2010展

■参加写真家
若木信吾・菱田雄介・森健人・塩崎亨・浅井広美・伊藤郁

■会場
gallery trax
山梨県北杜市高根町五町田1245
Tel 0551-32-5448
http://www.eps4.comlink.ne.jp/~trax/frame.html
期間:2010年9月4日(土)~9月27日(月)
*初日4:00pm~オープニングパーティ









2010-09-02 13:56:00

夜の映画館って、なんか贅沢。



 3ヶ月にいっぺんぐらいだけど、ぽかっと時間が空くと、夜の映画館に出かける。映画館といっても、どこでもいいわけでなく、人がわんさか、眠らない街、新宿のバルト9とかは、ノーサンキュー。決まって向かうのは、都会のエアポケット、六本木の東宝シネマズ。

 だいたい21時か22時頃。地下鉄を乃木坂駅で降りて、六本木トンネルをゆるりくぐり抜けて、閑散とした六本木ヒルズまでぶらりちい散歩。人がいないというのが、かなり重要なポイントで、それだけでアーヴァンな高揚感を覚えるし、時間に余裕があるときは、そのまま映画館に向かわずテレ朝通りにある岩盤浴でゆっくりたっぷり90分のデトックス。修行僧のように汗をかきかき、水を飲み飲み、カラダを清めたあと、誰もいないケヤキ坂をのんびり流して、夜風にあたりながら六本木ヒルズへ向かうのが最高に気持ちいい。

 もともと映画館に行くという儀式自体が目的なので、このプロローグがかなり重要。プールで泳いだ後の牛乳とあんぱんがなぜだか美味しいように、心地いい疲労感を覚えながら、チケット売り場へ向かえるかが、このあと映画館を楽しめるか、つまりはご褒美であるビールの味を大きく左右する。で、映画館に行ったからには、何かを見なくてはならんわけで、だけども、大好きなデビッド・リンチやコーエン兄弟の新作がたとえ上映されていたとしても、そこはスルーして『ごくせん』をチョイスするのが、この場合の正しい選択。深夜の映画館に限って言えば、くだらなければ、くだらないほど、どーでもいいと言われてしまうような映画ほど、火照ったカラダと頭にはしっくりくる。

 風呂上がりでぷらっとチケット買って、1階の売店でキャラメル&塩ポップコーンのハーフ&ハーフとハイネケンの生ビールを買って、エントランスのライトアップされた滝を横目に見ながら、エスカレーターを昇り、ディズニーランドのアトラクションを彷彿とさせる宇宙船のような通路をくぐって、劇場へ入ったときのうれしさったら、もう! 杉本博司の写真のように、客席が無人だったりした日にはしめたもん。それだけで、最高に楽しい夜になる。

 ちょっと、想像してみてください。深夜1時過ぎ。自分以外誰も客席にいない映画館。これほど、贅沢なことってないと思いません? しかも、テレビの再放送で見ればいいような『ごくせん』とか『ルーキーズ』みたいな映画を、わざわざスクリーンで見るという自虐的な贅沢。アルコールの助けもあって、仲間由紀恵のセリフに感極まっちゃたりするピュアな自分を再発見しちゃったりしてね。実際、このパターンで自分『ルーキーズ』でも泣きました。こういう映画の楽しみ方、東京の遊び方も結構楽しいと思うんだけどなぁ。いかがなもんざんしょ?

2010-08-14 00:47:00

PROFILE

takahiro_shibata

柴田 隆寛

編集者/EATer所属。雑誌を主戦場に、書籍やリトルプレス、webの編集を横断的に行う。 主な仕事に『HUGE』、ロバート・ハリス著『人生の100のリスト』(ともに講談社)、『リサ・ラーソン作品集』(ピエブックス)、『KAT-TUN LIVE DOCUMENT PHOTOBOOK』 (角川グループパブリッシング)、「BEAMS」カタログ、「MOTTAINAI」キャンペーンコンセプトブックなどがある。 また、webサイト「夢の病院をつくろうPROJECT」のメンバーとしても活動中。
EATer:http://www.eater.jp/ 

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